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第37話 姫ト神 
おはこんにちばんにゃあああああ

今日は私の誕生日ですっ!みんな祝ってくれてありがとー。・゚・(ノД`)・゚・。

お待たせいたしました。第37話、更新でーす
中々終わりませんです\(^o^)/ でも、もうちょっとで終わるかなー第1章。
佳境というか終了は目前です。

うむー、柘榴たちをどうするか考えないといけないなぁ。次に進めなくなるやもしれん・・・・



――。

パーティー会場は先程の正体不明の地震により装飾品の一部や椅子が一部乱れ倒れていた。それを生徒ら全員で片付けている様子だった。その中で手伝いもせず、ただひたすらジェムの操作をして騒いでいる二人がいた。

「なんて?」

「だーかーらー!右右上下左下下左右上下だってば!何回言わせるのっ!」
「もう少しゆっくり言え!分かんなくなるからっ!」

ジェムはアパルリッターには欠かせない物。それと同時に私生活にも役立つ機能を備えている。
通信、ネットワーク、ハッキング、情報の伝達や受信など様々な機能が備わっている。
全ての原動力はジェムに宿っている魔力であるため、使いたいときにだけ使える便利なものだ。
本部から緊急連絡や情報が来たとき、または調べ物をするときには専用のウインドウを開け情報を見たりできる。そのウインドウは自分にしか見えないため、他人から見れば変な人だと思われてしまうこともしばしば。

二人がやっている作業は、キーボードのように並んでいる文字列でのコマンド入力。
ジェムには〈隠しコマンド〉と呼ばれるものがあり、これを入力することで隠されたメニューを開けることができる。しかし、一般には知られていないためコマンドが存在する事も大半の人は知らないであろう。
コマンドは全て矢印キーを使う。メニューへいくためには決まった矢印を順番通りに入力しなければならない。二人はそこで躓いている。

「右、右、上・・・下で・・・次が、上・・・?」
「あぁもう!!めんどくさいなぁ!貸して!」

ほぼ強引に自分のジェムと相手のジェムのリンクを許可し、強引にコマンド入力をする。あっという間に入力が完了しメニューが現れた。

「はやっ!」
「それでね、ここの〈魔力測定数値〉ってのあるじゃん。ここをタッチして開けると皆の魔力の強さが数値で表されるの」

指示通りにタッチをして新たなウインドウを展開させると、項目が並べられそこにはこの学園に通う全ての生徒の名前、卒業生、他の学園の生徒の名前が書かれている。
数値を見たい人の項目をタッチすると四桁ほどの数字が目の前に映し出された。

「これは・・・」
「エクスのだね。数値4329」
「これって平均値とかあるわけ?」
「確かあったはずだよ。えーっと・・・」

ジェムによりネットワークを展開させ、平均値を調べる。
3分ほど経ったあと、調べ物が終わったようでエクスのほうへ向き直る。

「だいたい5000以上を越えていれば理想的な数値らしいよ。5000以下は見習いが多いかな」
「てことは私は中間に位置してるってことか」
「そういうこと。因みに私は4507」

そう言われガッカリしたがすぐに立ち直り、他の項目をタッチし数値を確認している。

「シェスリナ5036、クルセィ5192、ルインティア5060、バラージュ4993、テレリ6287・・・」
「結構皆上級者ってとこか?」
「そうでもないね。見て、一部の人で7000越えてる人がいるんだよ」

確かにウインドウを見ると明らかに数値が他と比べて飛び抜けているのがいくつかある。

「・・・もしかして、セレクシオンのやつらか?」
「かもね。それよりも・・・」

少し暗い顔をして俯き始める。
その様子を見てエクスは疑問に思う。

「どうした?」
「・・・琴神音リリボンの項目、見てみてよ・・・」

特定の人物のものを見てくれと言われ、一体何があるのかと思い軽い気持ちでタッチする。
ウインドウが映し出された瞬間、目の前の光景に目を疑った。

「・・・なん、だよ・・・これ?“測定不可”・・・?」
「測定不可ということは、もうリリちゃんの魔力が一切存在しないのか、あるいは魔力が測定可能範囲を大幅にオーバーしているか・・・」

測定不可という文字を始めてみた2人は、しばらくその場で硬直していた。
5分が経過した頃、エクスはゆーあにある提案をする。

「・・・行ってみるか?陽刻楼に」
「行った方が、リナさんたちのためになるしね」

「そうと決まれば今から行くか」

「なら、ボクも行くよ」

突然声が聞こえてきたのでそちらのほうに振り返ると一人の女性が戦闘服を着て立っていた。

「さっきの話、いつから聞いてた・・・?」
「『数値が5000以上』って辺りから」
「・・・しゃあねぇなぁ・・・。相談している暇もないし、とっとと行くか」





蝶姫「・・・燐」

相変わらず眠ったままの妹の頬を優しく撫でながら、姫は悲しそうな顔をしていた。
そんな時、サクヤが此方へやってきて準備の完了を知らせに来た。

サクヤ「お時間です。蝶姫様」

・・・遂に来たか・・・
これで、私と燐の願いが叶う。
もう誰にも邪魔させない。もう二度と、あの子を泣かせたりしない・・・!

蝶姫「分かったわ。始めましょうか、偉大な神聖なる儀式を」

姫は陽刻楼の最上階、屋上全体に描かれている魔方陣の中心に立つ。
そして、日時計のようにそれぞれの方角に宝玉を設置する。
すると魔方陣で方角に値する箇所から箇所へ線が繋がっていき上から見ると巨大なクロスになる。
しかし、これだけでは願いを叶えることは不可能である。
言い伝えには『全ての宝玉を集めることができた者はどんな願いでも叶えることができる』と言われている。『全て』の意味を理解できていなければ四神を従えられたとしても、意味を成さない。

蝶姫「あと1つ・・・。貴女が持っているのでしょ?ねぇ」

目を閉じながら、サクヤでもサフィラでもないある人物に問いかける。




「・・・荒川先生」




フラッと煙のように静かに現れたのは他でもない特進クラス1組の担任の荒川翠先生だった。

翠「・・・やっぱり、貴女だったのね。魔獣を呼んだのは」
蝶姫「呼んで何が悪い?私に口答えするつもり?」
翠「いいえ。そんなことを言っても貴女は言うことを聞かないでしょうし」
蝶姫「私はどうして貴女があんな操り人形達と一緒に行動しているのか・・・疑問だな」

『操り人形』という言葉を聞いて、俯いてしまったが彼女は一つ一つ丁寧に言葉を絞り出す。

翠「・・・確かにあの子達は神によって造られた存在。造られた生命体は、ただ神が決めた掟に従わなければならない。だから、貴女の言う通り一緒にいても意味のないことよ」

姫は黙ったまま魔方陣の中心に立ち続ける。彼女はそのまま話を続ける。

翠「けど、私はあの子達と一緒に居られてよかったって思ってるから。いつかは、この日がやってくると分かっていながらも・・・、ね」

後悔しているかのように、手を強く握りしめ一滴の涙が頬を伝う。それは床に落ち、ポタッと微かな音を鳴らした。
彼女は前を向き直し、強い決意がこもった眼差しを見せる。

「・・・私の役目は、東、西、南、北・・・彼らが持つ宝玉を集めることができた者に最終決断を下すこと。貴女は条件をクリアした。これから私が願いを叶えるに相応しいかどうか・・・・試させてもらう」

そう言ったところで彼女の足元から黄金に輝く光が舞い上がる。そしてその光の中で体全体が黄金に染められたかと思うと次第に容姿が神々しくなっていくのが分かる。服装はまるで、中国人が着るようなチャイナ服に変わり瞳は褐色から翠へと変わる。ポニーテールにしていた髪をおろし、耳はエルフのように尖っていく。光が途絶え、辺りにキラキラ光る黄金の光が散りばめられる。
そして、ハルバートを取り出し戦闘態勢になる。

蝶姫「アハハッ!望むところよ。私は燐のためなら、例え相手が神でも容赦しないわ」




**


その頃のルーミアとシェスリナは戦いを止め、シェスリナに絡み付いてしまった蔓を外していたところだった。

ルーミア「・・・悪かったな、殺さないよ。人を殺すなんてこと私にはできない」

絡み付けられていた蔓を完全に外し終えたかとおもうとシェスリナは地面へ再び倒れ込んでしまった。蔓でシェスリナを宙に浮かせていたのが原因だったようだ。地面についてしまった勢いでどうやらむせてしまったらしい・・・

シェスリナ「ゲホ・・・できないじゃなくて、ゲホ、しちゃいけないのよ・・・!ゲホゲホ・・・!」
ルーミア「・・・だいじょー・・・ぶ、かぁ・・・?w」
シェスリナ「全てはるみみんのせい・・・・!」
ルーミア「そーなのかー」

こんなときにジョークを言っている2人は「今の状況分かってんのか」と突っ込みたくなるような雰囲気を漂わせている。
しかし、ずっとジョークを言っていても仕方ないと気づいたのか、体力を魔法で回復させたシェスリナが一層険しい顔つきになる。

シェスリナ「・・・で、どうなの?考えを改める気になった?」
ルーミア「残念だけど、もう戻れないところにまで来てるから・・・無理だな」

良い返事が返ってこなかったため少し落ち込んでいるようには思えるが、ルーミアを見つめているその眼差しからは熱い意思がこもっているようだった。

シェスリナ「そう。じゃあ私たちがあんたとりりぽん、それからしーちゃん。みんな、取り戻して見せるわ。それまで待ってて」

ルーミアは驚いた。まさかそんな返事が返ってくるとは思ってなかったのだろう。
一呼吸ついて自分の気持ちをいう。

ルーミア「・・・俺はいいが・・・あの2人はそう簡単には・・・」

それが現状だった。自分はよくてもあの2人はきっと聞き入れもしないことは明白だった。
しかし、シェスリナは真顔で

「説得する」

と一言。

ルーミア「・・・『かーちゃん』らしい・・・」

クスクスと笑うルーミア。部長はどんなことがあっても変わらないままだと分かり、少し安心感がある。
そんな時、シェスリナが質問をしてきた。ずっと気になっていたようだ。


シェスリナ「ちょっとだけ教えてくれる?しーちゃんはどうなったの?」

プラシナが変貌したことだった。もうプラシナはいないのか、それとも人格がなくなってしまったのか・・・どんな結果になっているとしてもプラシナのジェムが変わっていることに気づいていたため、元のプラシナ自身のジェムがどうなってしまったのか。そのことが一番気がかりだった。

ルーミア「・・・すまない。私にも分からん。知ってるとすれば本人と姫ぐらいかねぇ」

やはり答えは期待はずれ。姫に関与している彼でも分からないという。
本人から聞くか、関わっている人物達から聞き出すしか方法がない。だが、それも到底不可能に近いのだ。
シェスリナがどう解決させようか悩んでいた時、突如ドーン!といった何かがぶつかりあっているかのような炸裂音が響き渡る。
その音が止むのと同時に、ルーミアのジェムに通信が入る。


サクヤ『ルーミアさん、姫様がお待ちです。お急ぎください』

声の主はサクヤだった。音声が聞こえてくる向こう側ではなにやら衝突音やら剣がぶつかり合う音やらで騒がしかった。悟ったルーミアはしばらくしてから

ルーミア「・・・分かった。すぐ行く」

と伝える。それを間近で聞いていたシェスリナは止めに入る。

シェスリナ「るみみん!!」
ルーミア「悪い。どうやらもう・・・・手遅れのようだ」

ルーミアは悲しそうに言うと陽刻楼目指して天高く上へ飛びそのまま魔法で生成した透き通った白い翼を背中に生やし飛んでいった。
シェスリナは急いでみんなが向かった陽刻楼へ走り出す。

シェスリナ「あのバカっ!」



陽刻楼にはテレリ達より先に守護人が到着した。柘榴が嫌な予感がするといい、他の皆も心配になって一緒にここに来た。
彼らが目の前で見たものは、



              四神を統べる神、黄竜と
                          闇に身を染めた悲しい姫の












壮絶な闘いだった。

つづく.....
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THEME | GENRE 小説・文学 |
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