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第41話 月ノナイ夜 
12月に入り、今年も残り1か月となった。私の学校生活も残すところ数か月。
時が過ぎるのは早いものだ。

早くも3話目。妹は洞窟で目を覚ます。
そしてその先に待ち受ける出来事。

闇に堕ちた少女が誰であろうと、蝶姫であることに変わりはない―――。


物語はまだ始まったばかりだ。



「・・・ん・・・?」

・・・目が覚めちゃった・・・
朝・・・にしてはまだ肌寒いや・・・
まだ夜なんだ・・・

「・・・お姉様。・・・・・・・お姉様・・・?」

お姉様がいない・・・。どうして?また調達しに行ったのかな?でもこんな夜遅くに・・・?
わたしを置いてどこかに・・・・・・




ううん、そんなことあるはずない。だって私、お姉様のこと信じてるから。だから絶対、わたしを置いてどこかに行ったりなんかしない。

でも・・・気になる。外に出たいな・・・。お姉様を探しにいかないと・・・
洞窟から出ちゃダメって言われてるけど、私今だけは我慢できない・・・!

外に出てみると星空が綺麗に目に映った。でもお月さまが出てないせいか、なんだか寂しい・・・

ガサッ

・・・?草の音、にしては何か足音が・・・

カサカサ

どんどんこっちに近づいてくる。何だろう。嫌な予感がする・・・
早く洞窟に隠れなきゃ・・・!

「いたぞ!絶対に逃がすなっ!」

見つかった!もう洞窟に入ったら逃げ道がない。ここから逃げるしか・・・っ

私はがむしゃらに走った。森の中に入ってしまえばきっと!

「あっ!?」

痛い・・・転んでしまった。どうしよう足挫いてもう走れない・・・。

逃げなきゃ・・・逃げなきゃ殺される・・・!

男の人がハンマーを持ってこっちにやってくる。嫌だ・・・嫌だ・・・助けて・・・お姉様・・・
私は動けなかった。ここで死んでしまうんだって思った。涙が溢れてくる。
どうして・・・・・、どうして私たち・・・・・何も悪いことなんて・・・・してないのに!







「ぐぁっ!?」

・・・・え?
なに?何が起きたの?なんでそんな、なにかに撃たれたような声が聞こえるの?
顔をゆっくりあげようとしたら誰かが私の前に立って

――「見ちゃだめ」

そう言った。私の目の前から離れようとはせず、目の前にいる男に向かってゆっくり・・・ゆっくり歩み寄る。


「なんだお前!!く、来るな!う、うわぁあああ!?」

グサッ
何かが流れる音がして、誰かが倒れる音がした。

「・・・あ、あんた・・・まさか――」

グチャッ
気持ち悪い音。また1人倒れる音がした。他の数人の男たちは怯えるように村のほうへ帰っていった。








黒い服を着た人物は、私の前から退けようとしない。
辺りは一瞬で静かになった。虫の囁きが聞こえる。

黒い服を着た人物はよく見ると女性で、その人の周りに蝶々が飛び交っている。
それでわかった。この人は、この人は私の―――

「・・・遅くなってごめんね」

この声は、私のお姉様の声・・・

こっちに向いて私の前にしゃがむ。そして私を優しく抱き締めた

「・・・ごめん、1人にして」

お姉様、やっぱり来てくれた・・・。姿が変わってしまってもこの人は私のお姉様に変わりはない。
怖かった・・・。もうお姉様から離れたくない・・・

「・・・行こう。一緒に」

一緒に・・・。お姉様となら、どこへだって・・・ついていく。
私は静かにうなずいた。
するとお姉様は立ち上がり、風景に亀裂を創った。亀裂の中にはただ真っ黒な闇が渦巻いている。
私も倒れている男の人たちを見ないように立ち上がり、お姉様の腕にしがみつく。
一緒に亀裂の中へ入っていった。





――・・・。

1人の女性が、村から遠く離れている巨大な洞窟の外で空を見上げていた。
その女性は何かに気付いたように、顔を森がある方向へ動かす。


この気配、姫様の・・・。そうですか、覚醒したのですね。
行かなければなりませんね。



呪われた森へ――。


つづく.....
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THEME | GENRE 小説・文学 |
*Noir Papillon* | TB : 0 | CM : 0 -

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