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第48話 白ウサギ 
さて、今年最初の小説更新だ。

年末年始の出来事・・・いや、正確には将来の夢を決めた振りかえみたいなものだが・・・
詳しくは先ほど更新したばかりのもう一つの記事を見て欲しい。


今回は、どこか訳の分からない施設で暮らす少女のお話。
この回は少し長くなってしまったため、2話分書くことにした。

少女の名前はロア。ピンク髪に桃色の瞳を持つ。
髪の毛は手入れされていないのか、ひどく乱れ顔があまり見えない。


・・・・と、いう設定を踏まえて読んでいただきたい。
ここが重要なところなのだから。物語においてもこの少女の存在においてもだ。

しかし、新年明けての小説がこんな始まり方で大変申し訳ない。
もっと明るいものやウケ狙いを書いてみたいのだが、しばらくは無理そうだ。
4人すべての物語が終わったら書けるのかもしれないが。

また、番外編も作ってみたいものだ。



ドン!

「・・・うっ・・・」

少女が壁に叩きつけられ、鞭でひっぱたかれる。
その度に細い足に腕に青じんでいる頬の上に赤い傷痕が残っていく。
少女は抵抗もなく、ただその暴行を大人しく受けるしかなかった。

「今度やったらこんなもんじゃ済まねぇからな!」

大人は鞭でひっぱたくのを止め、牢獄のような場所から出ていった。


少女は1人残された。
壁にもたれ、身体中傷だらけにされ、痛さをこらえながらも目には今までの苦痛が涙になって溢れるように雫が零れ落ちる。
しかし、声を出して泣かなかった。出せば、大人たちが聞きつけまた自分を痛みつけるからである。
毎日毎日、大人達に怯える始末。抜け出したくても抜け出すことのできない、孤児院の中での生活を子供達は強いられているのだった。

「・・・ただ、お外に出たかった・・・だけ、なのに・・・」

ピンク髪で綺麗な桃色の瞳を持つ少女の名はロア。
彼女は訳もわからずここに連れてこられ、同じように連れてこられた子供達と毎日を過ごしていた。先程、外に出ようと試みるものの見回りをしていた大人達に見つかり、ここで『お仕置き』を受けたようだ。

「どうして、外に・・・出てはいけないの・・・?」

そう言いながら、ゆっくり立ち上がり薄汚れた部屋から出ていき力なくサビが目立つ廊下を歩いていく。今はどこにも大人達がいないのか呼び止められることもなく、子供達だけがいる部屋へと戻る。
だが、それがいけなかった。
この時、部屋の様子を見なければ彼女は真実を知らずにいられたのだから。

「いや!なんでよ!なんで私たちがこんな目に会わなきゃいけないのよ!」
「黙れ」

バーン

・・・なに?大きな叫び声が聞こえてくると思ったらすごい音が廊下にも響いた・・・。
・・・私たちの部屋からだ。

ドアが少し開いていたので少女は不審に思い、隙間から部屋の様子を伺った。
少女の目に飛び込んできたものは――

「・・・ひっ・・・」

子供達が積み重なるようにひとつの大きな山を作っていた。
子供達の表情はまるで何かに怯えているかのような顔だった。
皆涙を流しながら血まみれになっていたのだ。

それを見てしまった少女は怖くなり後ろに後退りする。しかし、壁にぶつかってしまい、声を出してしまった。その音を聞きつけ大人が少女の髪を引っ張り部屋へ強引に押し入れる。

「こりゃ好都合だ。自分から出てくるとはな」

「・・・どうして皆を!」

少女は抵抗する。なぜ、皆が殺されているのか問いただす。

「なぜかって?お前らはもう用済みだからさ」

男がそう言いながら少女に銃口を向ける。銃口の先には額の近く。発砲すると彼女は間違いなく即死するだろう。死体の山をよく見てみると心臓や腹部、頭などに小さな穴が空いている。恐らく即死したのだろう。それに加えてほとんどの子供には片腕がなかったり、指がなかったり、片足がなかったりと処置もされぬまま無理矢理切断された痕がある。

「俺たちは研究者だ。『不老不死になれる薬』を作るためにはお前らの貴重な材料が必要だった。そしてその薬がもうすぐ完成するんだ。だから、お前らは“用済み”なんだよ。いままでご苦労だったな」

男達の笑い声が部屋全体に響く。それを聞いて少女は理解してしまった。
ここは孤児院ではなく、マッドサイエンティスト達の隠された実験所だったということに。
自分達が体の一部を取られたのも、訳のわからない薬を飲まされたのも全て実験だったのだと。
そして、自分達は実験のためのモルモットだったのだと・・・。

「・・・そん、な・・・」

ロアは理解してしまい、その場に膝をついた。
今、自分に置かれている状況を理解してしまったことで少女は全てが怖くなってしまった。
体が震えて動くことができない。何も考えられなくなってしまった。

・・・そんな、私は・・・私たちは・・・実験のためだけに・・・
薬・・・こいつらが欲しがる薬だけのため、・・・に・・・

弾薬を装填する音が聞こえる。
そして終わると、少女の頭に銃口を当てる。

「じゃあな、哀れな可哀想なエルフさんよ」

・・・嫌だ。

男が引き金に人差し指をかけ、引く体勢になる。

嫌だ。死にたくない。仲間は皆死んだ。皆痛かったはずだ。死にたくなんてなかったはずだ。

嫌だ嫌だ嫌だ殺される殺される殺される殺される殺される殺される殺される殺される殺される殺される殺される殺される殺される殺される血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血・・・


少女はピクリとも動かない。
男は不気味なくらいにニヤリとしている。
そして、――――トリガーを引いた。


















・・・?なに?銃声と悲鳴・・・?

「・・・まさか、間に合わなかったの?」

・・・燐が心配してそう言う。
でも、悲鳴・・・にしては何だか・・・泣いているようにも聞こえる。

「姫様」


レヴィが全て分かっているかのように私を呼び、見つめる。

「分かってるわ、レヴィ。あなたはエコーをお願い」
「了解しました」

エコーは連れて行けない。こんな子供に、中で起こっているであろう出来事を見せてはいけない。

・・・はやく、この施設の中に入って様子を確認しなければならない。
見張りがいないということは今も鳴り響いて聞こえてくる銃声を聞きつけて中の様子を確認しにいったようね。

「待って、お姉様。私も一緒にいく」

燐・・・。本当に、私のことしか目に映らないんだから・・・。
心配性も困ったものね・・・。

「いいわよ。私から離れないでね。危ないから」
「うん・・・」












**

「あ゛ぁ゛ぁああああ゛ぁぁあ゛ああああぁぁぁぁあああ゛!!」

キャはははハははハハははハハハハ!!
簡単じゃん!!殺られてしまうのならば・・・


「先に殺ってしまえばいいんだっ!キャハハは!」

あぁ・・・ナニコレ愉しい・・・♪
人を殺すのって案外愉しいモンだねぇ・・・

血の匂い・・・最初は気持ち悪かったけど慣れれば結構いい匂いじゃない・・・キャはは・・・


ロアはもう手の施しようができないところまできていた。
彼女の周り・・・いや、この全く手入れされていないと思えるほど薄汚れた部屋はあちこち血塗れだ。
なぜなら、ロアが狂い男が持っていた銃を取り上げ誰彼かまわず撃ち尽くしたのだから。

彼女は今、なにも聞こえない、何も見えない。彼女に見えるものは全てが死、死、死・・・
それに、彼女は明らかに変わり果ててしまっていた。
綺麗なピンク髪は白くなり、桃色の瞳は真っ赤になっている。
そして、狂気に満ちた笑みを浮かばせるのだ。

「キャハは!ここにある全ての魂は・・・ぜーんぶ・・・私が貰うっ!」

狂ってしまった少女は両手を広げながら、仰ぐ。すると、死体から不思議な火の魂(たま)が現れる。火の霊は少女に吸い込まれるように消えていく。

吸収し終わると少女は嬉しそうに笑いその場でくるくる回り始める。

・・・その時

足音が響く。

(殺される・・・・・私を、殺シニキタンダ・・・)

その音に気づいた少女は別の男から拳銃を奪い取りそれを扉のほうへ向ける。



そして、扉が開く。
その瞬間を狙っていた少女は躊躇なく発砲。

発砲し不気味な笑みをした。
しかし、

「どこに向かって、撃ったのかしら」

声は自分の右側から聞こえてくるのだ。慌てて少女は声が聞こえてきたほうへ向き直す。

双子のように顔が瓜二つな綺麗な女性二人がそこに立っていた。

「・・・白いウサギ〈マ・ラビット〉さん」


つづく.....
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