TOP > *Noir Papillon* > Title - 第58話 一ツノ生命

2017 101234567891011121314151617181920212223242526272829302017 12



第58話 一ツノ生命 
おはこんにちヴぁんにゃー

更新が遅れてしまい、申し訳ありません。どんどん話は複雑&鬱展開になっていってしまいます・・・・orz
ご了承くださいませ。。

今回は、姫様たちが亡くなってしまった後の出来事と、レヴィのその後を描きました。
もしかしたら変な文法、誤字などあるかもしれないのでみつけたら私に知らせてくれると嬉しいです。
即修正しますので!!


さぁ、ここからです。


ここから、現代へ向けての物語が続いていくのですから。



※アミナス・・・命、生命



「・・・蝶様・・・っ」

ヤヨイは蝶姫が消えてからずっとそう呟いている
それほどまでに蝶姫のことを守りたかったのだろう

レヴィはその隣で悲しい目をしながら遠くを見つめていた

「・・・・・・・」


結局、また繰り返してしまった。何としてでもこの輪廻の輪を断ち切りたかったというのに、何もできなかった。
一体何のために私はずっとお側に居続けた・・・?
こうなると分かっていたはずなのに止められなかった。

あの方達は次の・・・何年も先の時代へ行ってしまわれた
これから私たちは何をすれば・・・

「・・・くそっ!!くそくそくそくそっ!!」

「・・・アビス・・・」

「・・・っ」


アビスは地面を拳で何度も殴り続け、エコーはそんなアビスを見ているのが辛く、セトは拳を強く握りしめ姫を失ったことを悔やんでいる。それぞれの側近たちは姫が死んでしまったことにショックを受けていた。

だが、そのなかで一人だけ狂ったようにブツブツ何かを呟いている。そして耐えきれなくなったのか狂気が爆発し彼女の体から禍々しいオーラが目に見えるほど力を増していた

「お前らのせいだ!お前ら人間のせいで姫はっ!!」

陰陽師に向かってそう叫びだすのだが、そう言われても陰陽師は平然としている。

「先に手を出したのはそちらではありませんか。本当、貴殿方は愚かですねぇ・・・こんな気の狂った女に従うなどと」

そう言いながら、息絶えてしまった血塗れの姫達を見て鬱陶しそうに言う

「もう一回その言葉を口にしてみろ!!次言ったら壊れるまでぶっ殺してやる!」
「落ち着けロア!」

ロアは感情的になる余り周りが見えていない状態になってしまっている。姫はどうやらロアの奥にある負の感情を制御していたようだ。だが、姫がいなくなってしまったことで制御していたものがなくなり暴走を始めてしまった。

「そうだよ、人間なんか・・・壊れてしまえばいいんだ・・・お前らみたいな汚い奴等壊れてしまえばいいんだよっ!!!」

暴走してしまっているロアを必死に止めようと3人がかりで抑えている。

「そんな事をしてもちよもりんも帰ってこないんだぞ!」


・・・蝶様がいなくなってしまったことで彼女の中で眠っていた憎しみが暴走してしまっている。
術で抑えられたとしても・・・「人間」への憎しみは消えないでしょうね・・・


「あんな女に尽くす貴方達の思考がよく分からないですね」

陰陽師は暴走を止めようとしている彼女たちのことなど見向きもせず、平然と話を続ける。










「あんな女など、この世から消えてなくなればよかったのですよ」









陰陽師が森に響き渡るくらい高笑いをする。しかし、ロアを必死で止めようとしていた3人もその言葉を聞いてピクリと動かなくなってしまった。

「・・・んだとてめぇ・・・」
「・・・許さない」
「死んじゃえばいいのに・・・」

4人は一斉に陰陽師を睨み付ける。まさか地雷を踏んでしまったとは思ってないだろう

「な、なんだと言うのですか・・・なぜそこまでしてあの女の味方を」

そこまで言いかけたところでアビスが爪を伸ばし陰陽師の首元に向ける。さらにエコーが魔法で陰陽師の周りに地面から剣を突き出させる

「黙れ」
「それ以上言ったら殺す・・・!」

怯えながらも威勢だけは強いらしく、必死に言い返す

「分かりませんねぇ!!あの女は世界を危険にさらそうとした!それを止めようとするのは当たり前のこと!」

ロアとエコーはクスクスと笑っているが、他の2人は呆れたようにため息をつき、アビスは首を横に振った

「・・・よく喋る奴だ」
「ほんと、さっきからうるさい」

アビスは陰陽師を見下ろすように睨み付ける

「・・・セト」

名前を呼ばれたセトは素早く手を動かすと陰陽師に金縛りの術をかけると彼の周りに無数の短剣を召喚する

「な、なんだこれは!?」

次はアビスが蜘蛛の巣を陰陽師の周りに張り巡らす。
さらにエコーが氷の魔法でこの森中に冷気を漂わせる

「お前は私たちを怒らせた・・・!」

ロアはそう言いながら巨大化させたぬいぐるみのハンマーを振り下ろす体制に入った。

そしてハンマーを振り下ろしたのと同時に他の3人も攻撃を繰り出す。
冷気で足元から凍らせ、短剣が突き刺さり、蜘蛛の糸で首を絞める。そして頭上からハンマーが迫る
陰陽師は悲鳴をあげる間もなく即死した。
死んだあとをみて、アビスもエコーも笑っていた。

ヤヨイは未だに落ち込んでいる。レヴィはずっと遠くを見ているのだった。







・・・・あの後、アビスとエコーは何も言わずにこの城から去っていった・・・
残った私たちは姫達の亡骸を綺麗にし、術を施した。何年経っても朽ちないように・・・
私は魔導書と姫達の亡骸を結晶の中に閉じ込めて、城の地下に封じ込めた。
誰も入れないように。繰り返さないように。

この城は何れ力を失うだろう。
崩れて無くなってしまえば、誰かが同じことをすることもない。


けれど・・・・、私はこの城を壊そうとしなかった。名残惜しかったのかもしれない。


ロア、セト、ヤヨイを連れて私の家に招いた。魔女の巣から出て姫様に尽くすまでここで住んでいたがあの時と何も変わってはいなかった




時が経ち、百年過ぎた
老いることもなくずっと4人で暮らしていたが、

「お願いします!レヴィ様!どうか、姫様の元へ・・・!」

ヤヨイは死にたがっていた。姫様のあとを追いかけたがっていた。
私は反対した。「ヤヨイ」という存在自体がなくなってしまうことに反対したのだ。
生きていてほしいと私は言った・・・。だが、彼女は私の話を聞こうとはせず私に≪転生術≫を教えてくれと懇願してきた。

死ねない身体とその魂を無理矢理転生させる術。

その時私はヤヨイの覚悟は本物であるという事実を知ってしまった。

だから、ヤヨイに転生術を教えてしまったのかもしれない・・・


「・・・・・わかったわ。教える・・・。でも、いいのね?“生前”の―――今の自分の中にある記憶を受け継ぐことはできないのよ。それでもいいのね・・・?」
「・・・・・・・・承知の上です・・・・・!!」


“清き水にて身を浄化し、己の剣でその身に牙を立てよ。さすれば魂は天に舞うだろう”



それをそのまま彼女は実行した。湖に行って身を清め、その後自分が持っていた剣で胸の中央を刺した。
彼女は逝ってしまったのだ・・・姫様の元へ。
記憶を受け継ぐこともそのままの姿でいることもできないと知ったうえで姫様が待つ未来へと旅立っていった。
セトとロアは「ヤヨイ」が死んだと知り、2人もアビスとエコーのように私の元を去った

そのあとわたしは1人で何年この家にいたのだろうか。
100年?200年?300年?


・・・・・・もう、何年月日が経ったなんてどうでもよくなっていた。

ある日私は、何百年ぶりに魔女の巣へ一度帰った
魔女の巣本拠へ行く途中のアミナスの森で私は一つのまぶしい光を目にした。
それは光り輝く“魔女の子”が生まれるアミナスの花だった。

花びらに包まれるように、一人の赤ん坊が眠っていた。
誰も訪れないこの場所で一人でいる赤ん坊・・・・。

「・・・・・ひとりぼっちは、嫌よね・・・・」

私はその子を連れ帰って世話をした。なぜそんなことをしようと思ったのか・・・

もしかしたら一つの希望を求めていたからかもしれない。

名前は“サフィラ”と名付けた。
自分の娘として大事に、大事に育てた。いつしか私は平和な世界で娘と二人で暮らしているかのような感覚になっていた・・・。


つづく.....
スポンサーサイト

THEME | GENRE 小説・文学 |
*Noir Papillon* | TB : 0 | CM : 0 -

COMMENT LIST



COMMENT



COMMENT FOAM

SECRET
 




TRACKBACK

TRACKBACK URL to this Entry