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第59話 悲劇ノ再来 
これにて、第2章1万年前編終了でございます。
次回からは第2章1500年前へと突入いたしますっ

いちいち話が長くてごめんなさい(´・ω・`)
まだまだ続くから、最後までお付き合いよろしくお願いしますね!!




蝶様と燐様が亡くなってから何年経ったのだろう。
サフィラはあれから成長し、今では大人っぽくなっているのだけれどまだ「少女」って感じがする。
甘えん坊で、なるべく自分で決めたことは最後までやり通す明るく優しい・・・まるで天使のような子になった。
私の小さい頃そっくり・・・。


「お母さん、薬草摘んできたよ」
「ありがとう。さぁ、晩御飯の支度にしましょうか」
「うん」

私もこの子も“人”ではないから、人間のように1年経って1つ歳をとるなんてことはない。
寿命が人よりははるかに長いだけ。

私は最初から魔女の子供として産まれたわけではなく、小さな村で“人間”として産まれてきた。
だから、サフィラのほうが魔力は高いはず。
私が魔女になったのは、嫌なものを全部壊したかったから・・・。たったそれだけのくだらない理由で何人の命を奪ってきたのかなんて・・・、もう数えきれない。
自分の故郷をも潰し、強い力を欲したあの時の私はきっと愚かで情けなく映っていたんでしょうね・・・


この子には私と同じような人生なんて歩んでほしくない・・・。
自分が信じた道を、歩んでいってほしいから。




それから何年か、私とサフィラは幸せな時を過ごしていった。
自分が魔女だということを忘れてしまうくらいに、小さい頃に戻ったような感覚を味わっていた。






・・・・・・・けれど。
やはり、魔女の病には勝てなかった。
魔女は寿命が人より遥かに長いだけ。人間と同じように病にかかったり亡くなることもある。

魔女の病気は人間のものとは少し違うが、あいにく・・・私が患った病は命に関わるものだった。

体内の中の魔力が消滅しかけていたことで、私の身体は急激に衰退していった。
そのせいで、娘に迷惑をかけてしまった。



「ごめんなさいね・・・・。お母さん、頑張って治すからね・・・・」


そう、娘に毎日毎日言い聞かせていたが・・・・・


魔女でも月日には勝てなかった。
容体が悪化し、寝たきりになってしまってもう10年・・・。

もう体が動かない・・・。私はまだ、目的もこの子の面倒も見切れてなどいないというのに・・・・

「お母さん!しっかりして!!」

泣きながら私を心配してくれるサフィラの声も・・・、もう微かにしか聞こえなくなってきた。

私の命は・・・・・ここまでのようね・・・。
せめて・・・・・・・、この子に私の・・・・・・魔力を・・・・・




「サ・・・、フィラ・・・・。これ・・・を・・・」
「!?これは・・・?」
「・・・・私の、魔眼から・・・。魔力を結晶状に、したものよ・・・」




その魔眼は・・・私が生まれ持っていたもの・・・。
過去、未来・・・現在・・・・・全て見えてしまう、その力をこの子に預けてしまうのは本望ではなかった。
けれど、私の目的をこの子に・・・託したかった・・・・。そんな気持ちがまだ残っていたからなのかもしれないわね・・・。

それに、視えてしまったから・・・・。


(未来のあなたを・・・・)



「おね・・・が、い・・・。あの・・・人を・・・姫、を・・・・」

貴女なら、きっと・・・

「・・・・たす・・・、け・・・・・・・」







「・・・・・・・・・お母さん?」
「あい・・・し・・・て・・・・r・・・・」



レヴィの頬には最後の涙の一滴が、伝っていった―――。







母が死んで私は一人ぼっちになってしまった。
死に際、最後に口に必死になって伝えようとしていたこと・・・・今なら分かる。

この魔眼が全部、教えてくれたから・・・・。




私は母が残したすべての魔道書を片っ端から読んだ。
少しずつ研究していくうちに次第に魔法を扱えるようになった。


そして、私も母と同じように“魔女”になった。
すべての“魔女”をまとめるカナリアの元に行き、魔女の巣を統べる四天王の一人になるまでに至った。

カナリア様は私の能力が魔眼によってもたらされるものだとは気付いていない。
それは他の魔女も同然だった。
あまり魔眼を見せたくなかったから、右目に眼帯を付け魔女が持つべきものとされている水晶玉を持ち歩くようになった。
いつしか私は“占い師”と言われるようになっていた。


外出許可をもらい、母と住んでいた家に帰ることもあった。
その家で、占いの館のようなものを始めた。
当たると評判になるにつれ、人々は私を訪ねてくるようになった。



ある日、どこかの城の者が私を訪ねにきた。
王妃が助けを欲しているから来てほしいと言われた。

私も王妃様に一度お会いしたいと申し入れを受け入れ城に向かった。


「ようこそ、お待ちしておりました。サフィラ殿」
「お目にかかり光栄でございます、マリア王妃」
「あなたに見ていただきたい事があり、お呼びいたしました」

見てほしいことが気になり、早速部屋へ案内してもらった。
部屋の中に入って目にしたのは二人の赤ん坊・・・。
いや、双子の赤ん坊と言えばいいのか。

「お子さんですか?」
「はい。しかし・・・・」

王妃様は片方の赤ん坊を睨みつけていると同時に震えていた。

「あの子を見てください・・・」

もう、見なくてもここに近づいているうちに分かっていた。
片割れの赤ん坊の身体から禍々しい黒いオーラが漂っていたことに。


「私、あの子を育てるのが嫌でして・・・。こんな禍々しいオーラ、近づくだけで震えが止まりませんもの」
「しかし、王妃様。その子たちは貴女の娘さんです。最後まで責任を持って育ててあげなくてはなりません」
「私では到底、この子を育てることなどできるわけがありません。邪悪なものに触れたくはないのです」

・・・・この王妃様は自分の子供たちをなんだと思っているのか、化け物を見るような目で片割れのほうを見ているのに私は納得いかなかった。
だから、なんども説得した。けれど・・・・

「私は何と言われようとこの子を幽閉し、いつか処分するつもりです」


これが、悲劇の始まりだなんてこの時誰が思っただろう。
私には視えていた・・・・。この子を幽閉したらどうなるのか・・・なんてことは・・・・



つづく.....
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THEME | GENRE 小説・文学 |
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