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第65話 止メラレナイ現実 
なんかもう、一気に更新しちゃったほうがいいかなぁと思ったんで65話まで載せちゃいます
66話は現在苦戦中なのでもう少しお待ちください。


姫の記憶がよみがえり、動き出す未来。
幼き姫たちの未来は最初から決まっている運命



妹を助けるか

妹を助けることを諦めるか



貴方なら、どちらを選ぶのか
もしかすると、悲劇を回避できる選択肢があったのかもしれない・・・・

しかし、それはもう遅すぎるのだった



しばらくの間、私は泣いている姫様を慰めていた。
こんなに泣きじゃくっているところは始めて見る。

もう、悲劇へ向かう引き金は引かれてしまった。
あとは、私の判断に委ねられる。




燐様を助け出すか

燐様のことは諦めるか



どちらを選んだとしても結果は同じ。
燐様を助け出すためには膨大な魔力を要する。それを手に入れなければ燐様は明日、処分される。

逆に、もう燐様を助け出すことを諦めるとしたら・・・

明日、確実に燐様は処分される。それを知った姫様は必ず王妃を殺す。


どちらを選んだとしても悲劇を避けることはできない。何らかの形で姫様は闇に染まる。


「燐を、助けたいよ・・・。約束、してるのに・・・」

・・・なら、私が出す答えは・・・


「・・・あります。救い出せる方法が1つだけ」


私は何を言ってるのだろう。
これでは私も「共犯者になる」と言っているようなものだ。
けれど悩んでいる時間などない。こうしている間にも燐様の処分準備は着々と進んでいるのだから

私の言葉を聞いた姫様は「ほんと・・・?」と言いながら私を見る。目の奥には期待が伝わってくる。
「しかし、上手くいくとは限りません。下手をすれば貴女の身体が持たなくなる可能性もある、危険な方法なのです。それでもよろしいとおっしゃるのでしたらお教えいたします・・・」

・・・危険。燐ちゃんを・・・ううん、燐を助けるためならどんなに危険だろうが不可能だろうがやってみせる!

「お願い!方法は何だっていい!燐を助けられるなら、教えて!」

もう、覚悟は出来てる・・・っ
私の強い意志を感じ取ったのかサフィラは「分かりました」と静かに言うだけだった。
そして、私に見せたいものがあるから地下まで一緒に来てほしいと言われた。


この城に地下があるなんて知らなかった。誰も教えてくれなかったこと・・・。
私はサフィラに聞いた。燐ちゃんのこと、地下のこと、お母様のこと・・・

「・・・貴女のお母様とはお会いする度に言い争ってました。燐様を幽閉することも、処分することも全て王妃様が言い出したことです」

・・・知らない話を聞いて、私はその時はじめてお母様のことが嫌いになった。
よくよく考えれば、一緒に遊んでくれなかったのも約束したのに忘れていたりしてたことも全部燐を処分する準備をしてたからだ。

(許せない・・・!)

私の中に闇が生まれた瞬間だった。


そんなことを思っていると地下へ続く階段が目の前に現れた。
誰にも見つからずに行けるルートでここに来たけど、こんな広い別空間があったなんて思っても見なかった。
他の通路や部屋はあんなに明るく見えたのに、ここだけ真っ暗に近い闇のようだった。まるで誰もここに近づけないように結界が張ってあるようで・・・
ついてきてくださいのジェスチャーを受けてようやく暗い階段を降りていった。
降りて一番はじめに目に映ったものは―――





「・・・明日、か・・・」


ふと、明日のことを思う。
私は処分される。
生まれてきた意味って何だったんだろう・・・
まともな人生なんて歩んでいない。

お風呂で温まることも、美味しいご飯を食べることも、守ってくれる人も家も、ベッドで眠ることも私には・・・ない。
だからお姉ちゃんのことが羨ましくも思えて、惚れ始めている。
いきなりだ。お姉ちゃんのことを「好き」だと思えたのは・・・


「・・・・・・私は、ひとりぼっちだ・・・」

そう小声で呟いて間もなくして扉がドンッ!と勢いよく開く。
いつも私を痛め付けてくる男性だった。
怖い顔つきで私に聞く。

「ここに魔女がこなかったか!?あぁ?!」

確かに魔女はここにきた。でもそれは聞かれても答えないようにしてる。だから私は口を紡いでなにも話さなかった。
そしたら、案の定結界を薄めて牢屋に入ってきた。私を蹴って殴った。
また身体中に新しい痣や切り傷ができる。もう慣れてしまってそんなに痛くはない。
あぁ、慣れって怖いものだなとその時はじめて思った

「ふん、まあいい。お前は今夜処分予定だからな」

そう言い捨てて結界を強めた後部屋から出ていった。
結界を弱めたり強めたりできるのを見るとあの男性は魔術の心得がある、または特殊な術を誰かに教えてもらって使っているのか。
私には分からない。

本当に明日、私は殺される・・・

『私が絶対ここから出してあげるからね!』

・・・お姉ちゃんの言葉が脳裏を過る。毎日会い来ては必ず一回は口にしていたこと。
その言葉を思い出してしまった私は死にたくないと思うようになってしまった・・・

次第に涙が零れ始めてしまった。私はまだ・・・



私がこの目で見たものは

「これです」

サフィラが私に見せるように右に避ける。
綺麗な大きい水晶がそこにあった。よく見ると中に女の人が2人抱き合うように眠っているのが見えた。
私にはその女の人達が女神様に見えた。あまりにも綺麗で釘付けになってしまうくらいに

「・・・数十年、ここを封印し続けてきましたが・・・もう、意味をなさないようですね・・・」


サフィラが何か言ってる・・・。
何言ってるのかよく分からない。でもそんなの関係ないの・・・


私を呼んでる。
行かなきゃ・・・


虚ろな目で水晶を見つめながら、ゆっくりと歩んでいく。

サフィラは封印を解こうと手をかざすが、まだ解かれていない封印を突き破って入っていく姫の姿を見る。
唖然としたままサフィラはその場で佇んでいた


―――おいで



(私を呼んでる)


姫は虚ろな瞳のまま水晶へ手を伸ばす。もう少しで届くといった頃合いに水晶は小さな光を発した後、中にいた女性2人が目を覚ましその内の一人は蝶姫へもう一人はその場から姿を消した。

蝶姫の中へ吸い込まれるように入っていく女性。
その最中、蝶姫は知りもしないはずの思い出を思い出していた


『姫様、お気持ちは分かるのですけどもう少し加減してくださります?』

『なぜ?こうして交流を保てているのに。子供たちへの食糧よ。私だけが裕福に暮らすのはあまりよろしくないと思っただけ』

『またそれか。私はその話については賛成済み、他の連中も賛成してるのに何か不満でもあるのか?』

『いいえ、私ももちろん賛成ですけど・・・。私たちの食糧のことも考えてるのかどうか心配になりまして・・・』

『あらあら、貴女らしい答えですね。大丈夫です、僕が調達してきますんで』

『お前らはほんっとにのんびりできていいなぁ』

『四天王へ登り詰めた魔女さんがそんなこと言っていいんですか?』

『俺だって頑張ってるんだからな・・・』


あの頃は、楽しかったのに。
輝いていたのに・・・


どうして・・・?

黒く染まった姫が血塗れに、言うのだ


『皆・・・、消えちゃえばいいのに』













―――「いやああああああああっ!!!」

「っ!?姫様!?」

突然、狂ったように泣き叫んだ。サフィラは慌てて駆けつけたが、話しかけても返事がなくただ訳も分からない言葉を呟くだけだった





*
*
*

「―――――!」

なに?今、誰かがこの牢に入ってきた気がする
いや、そうだとしてもこの牢に入ってこれるわけ―――


『お姉様は、どこ?』



後ろからそんな声が聞こえた。
悲しそうで、でもどこか怒りが混じっているようなそんな声が

私にだけ聞こえた


つづく.....
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