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第96話 裏表 
おはこんにちヴぁんにゃんにゃー

第96話、更新ですよー
もうすぐ100話行っちゃいそう。できたら100話から第3章に入りたいかも・・・w
まぁ、それは置いといて(ぇ

今回は前回の続き。
これがルーミアが姫の裏についた過去。




『りりぽんは今日も休んでるわよ』

・・・・リナさんは休んでると言っていた。なのに、なぜ学校にいるんだ?
それに、なぜ・・・。


私は今、リリーさんから攻撃を受けているんだっ!?



ルーミアは屋上に種を数個落とし、それを植物へ急成長させ攻撃を防御するばかり。
だが、リリボンの攻撃はますます強力になっていく。
あっさりと植物が大鎌によって断ち切られる。
仕方なく、ルーミアはもう1つ種を落とし、それを今度は防御にではなく攻撃に使う。
木の枝や蔦は鋭い槍のように伸び、リリボンの足元に突き刺しにいく。
それを軽々とかわされてしまう。

攻撃を避けた時、彼女はまた笑った。
先ほど、この能力を使った時にも一瞬見せた笑みと同じだった。

彼女は上に飛んだかと思うと、魔法陣をいくつも作りだし無数のナイフを生成。
それをルーミアに向かって放つ。
あまりの多さのナイフに戸惑い、かわすのもやっと。
植物を盾にしても、ナイフはわずかな隙間からルーミアを襲う。

ナイフが至るところにかすり、耐え切れず膝をつく。
彼女は追いうちをかけるように、また攻撃を繰り出す。

だが、その攻撃はルーミアにとって恐ろしいものになった。
自分の能力。それは自分にしかない特別な物。

リリボンが今、目の前でしたこと。それは

まるでルーミアの能力を真似するかのように、植物を生やし自分が使役する時のように自在に操ったのだ。
そしてその植物は自分が使役するものよりもはるかに大きく、ルーミアは逃げることもできなかった。

そして無数の植物は先ほどのナイフのようにルーミアを突き刺そうと鋭く伸びてくる。
ルーミアは本気で殺されると思った。怖くなり、目を瞑る。








だが、何も起こらなかった。
不思議に思い、恐る恐る目を開けると無数の植物は自分を突き刺そうとする目前で時間が止まったようにそこにあった。
驚いて、声を上げる。
すると、リリボンが「あはははは」と笑っていた。
それは初めて聞く、今まで聞いたことのないリリボンの笑い声。

「・・・ルーミアさん、面白い・・・・。あはははは」
「・・・・・リリー・・・・さ、ん?」

ルーミアはすぐに分かった。
“自分の知っている「リリボン」ではない”ということに。

「あなたの能力って、面白いのね。始めて見たわ」
「・・・・誰なんだ。リリーさんはどこにいるんだ!」

ルーミアは彼女の言葉から、悪意を感じた。
今までの純粋さや素直さなんてものが何一つ感じられない。
それに、いきなり無言で攻撃をしかけてくることなんて、到底考えられなかった。

「・・・そんなに感情的にならないでよ。私は私。あなたがよく知ってる“リリボン”よ」

冷たい視線をルーミアに向ける。
その目は氷のように冷たく、輝き一つない。まるで闇に魅入られたかのような瞳だった。

「なんで俺を殺そうとした!」
「・・・殺す?あなたを?私はあなたの能力(ちから)を試したのよ。殺そうとしたわけじゃない」
「俺の知ってるリリーさんは、そんな目で他人を見たりしない・・・!」

ルーミアは怒りを抑えきれない。
自分が知らない内に変り果ててしまった彼女を認めたくない気持ちと、彼女がどこかに行ってしまったという気持ち両方があった。なぜ他人を冷たい目で見つめるのかも分からない。

「リナさんからは今日も学校には来てないと聞いた。なのに、なんでいるんだ」

そもそも、なぜシェスリナ達から聞いた情報と違うのかも不思議だった。
名前を呼んでも振り返らず、屋上に導かれるようにいまここで戦闘をしたばかり。
すべてが謎だった。

「・・・昨日女の人に会ったでしょ?」

突然だった。昨日、確かに美しい女性に「母校を訪れろ」と言われた。
なぜそれをリリボンが知っているのか。ルーミアはますます分からなくなる

「・・・・・なんで知ってるんだ」

彼の声は震えている。怖かったのだ。

「あれね、私なの。あなたならきっとここに戻ってくるって思ったから、ここにいるの。それだけのことよ」

あの女性がリリボンそのものだと言う。
信じられなかった。

「あなたのその能力に惹かれてね。試したくなっちゃったの。そしたら案の定近くで使ってくれた」

私の能力に惹かれた・・・?
この能力は植物の成長を早め、操ることができるというもの。名前は世界樹《ユグドラシル》。
他にも花を至る所に咲かせるのもあれば、花びらを自在に彼方まで飛ばせるものもある。
なのに、わたしの能力に目をつけたっていうのか?

それに、昨日会ったあの女性がリリーさん?そんなことあるわけがないだろう・・・?
身長だって、明らかに違う。風貌も、口調も全然違うじゃないか。
何がどうしたらあの女性がリリーさんそのものになるんだ

「・・・・さて、本題に入りましょうか」


***

その頃のシェスリナ達は少しでもテンションを取り戻そうと、ババ抜きをして遊んでいた。
だが、表情は暗いまま。楽しさなど何も伝わってこない。
それでも無理矢理楽しくしようとシェスリナだけは元気だということを自分に言い聞かせていた。

「・・・・るみみん、遅いわね」
「あ、そういえば・・・そうですね」

ルーミアが「確かめてくる」と言って教室を出てから、もうすぐ45分を経過するというところだった。

「まぁ、下校時間までには帰ってくるでしょ」

そう皆に言い聞かせ、ババ抜きを無理矢理楽しんでいた


***


「あなたに、私の計画を手伝ってほしいの」
「・・・計画?」

リリーさんは屋上から見える街並みを眺めながら私にそう言った。
計画ってなんの計画だ?
それはいつから立てている計画なんだ?今までそんな話、聞いたことないぞ?

「私、もうこの世界にうんざりしてるの。だから壊したいと思ってる。それをあなたにも手伝ってほしい」
「・・・・!?世界を壊す!?リリーさん、何を考え」

身体より先に口が動いた。
信じられない。リリーさんがそんなことを口にするなんて。
だから止めようとした。だがその時、私の目の前に女性が立っていた。
一瞬だった。さっきまで私の目の前にはリリーさんがいたはずだ。
一瞬でこの場に現れた、メイド服姿の女性。

「リリ様に楯突くなど、私が許しません」

そのメイド服姿の女性は、手に拳銃を持ち私に銃口を向けている。
突然のことに私は怖気づいてしまった。

「・・・・サクヤ、下がりなさい」

その言葉を聞いた瞬間、「はい」と言って拳銃を懐に戻しリリーさんの横に移動する。

「・・・私ね、もう疲れちゃったの。だから、早くこんな生活終わらせて“この人”に身を委ねるつもり。そうすればきっと、みんなにも迷惑かけずに済むから・・・」

私を見るように振り返って、そう言うリリーさんの目は悲しそうだった。
その時のリリーさんは私も皆もよく知っている、一人ぼっちの時に見せた目をしていた。
“この人”っていうのは私が昨日会った女性のことなんだろう。
今も、リリーさんの中にいるのかもしれない。

「・・・・お願い、ルーミアさん。・・・・・私、もう・・・戻れない・・・・」

その時のリリーさんは、助けを求めているかのように思えた。
私にお願いされたのは「あるものを取ってきてほしい」ということ。
そのあるものとは今までの歴史が綴られた文献を本部から盗ってきてほしいという内容だった。


私は、リリーさんからのお願いを断ることができなかった。
この時、私はリリーさんの協力者になった。


リリーさんがその場から立ち去った後、私は屋上を降りた。
すると皆から「りりぽんいたの?」と聞かれた。

私は「いなかった」と答え、母校を後にした


つづく.....
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THEME | GENRE 小説・文学 |
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