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第106話 九尾ノ狐 
第106話更新です。

今回はタイトルの通りの方が登場です。
(って、言っても前回でちょこっとだけ出てるんだけどさw

夏休みに入りましたので、この間に少しずつ更新していきたいところです。
頑張って書いていきます。


※所々おかしい文章があったので修正しました。
 これからもおかしい所があったら修正していきます。



シェスリナは夢を見た。
とても不思議な夢を―――


夕暮れ時。
太陽が沈みかけていて世界はオレンジ色に染まっている
そこに小さい女の子と髪も服も瞳も真っ黒な女性がいた。

女の子が女性に話しかけている

『お姉さんはここで何をしてるの?』

小さい頃の私。
まだ世の中のことなんて分からなかった時。


『見守ってるの』

この女の人誰だっけ・・・。覚えてない・・・
会ったことがある気がするのに、変な気分

『見守る?何を?』
『・・・人の世を』





―――「思い出して」


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*
*
*

ハッ!?
そこで目が覚める。
なんだったんだろ、あの夢・・・
夕方なのは分かった。小さい頃の私がいたのも分かった。
・・・でも、あの女の人は・・・?
なんで私、あの人に喋りかけてたの?
誘拐されるかもしれないじゃない!知らない人に声かけないでよ自分!

・・・けど、なんで?
なんでこんなに気になるの?

なんだか私、とても大切なこと忘れてるような・・・?



うーん。考えても仕方ないし・・・
今は能力のほうが大事なんだから、外で考えよう!

シェスリナは身仕度を済ませるとすぐさま部屋を出て中庭へと駆けていった




異次元世界

現在、姫達はぐっすりと眠っている。
そこへ青い蝶が一匹。
何かを知らせるように、蝶姫の手の甲に止まった
その感覚で目を覚ます

妹を起こさないようゆっくりと身を起こす
眠っていることを確認すると、軽く頭を撫でベットから降りる

魔法で服を纏い部屋から出る
そして、玉座の間へたどり着く

すると玉座の間に小さい頃の“自分”が立っていた。白をベースに青をアクセントとしたフリフリのワンピース姿
まるで写し鏡に子供の頃の自分を写したようにそこにいる。

姫はその少女に

「・・・小さい頃の私に化けるなど、趣味が悪いぞ。衣絽羽」

『やはり、お主には勝てんのう』

子供のような可愛らしい声で、少女には似つかわしくない口調。


次第に姿は鏡が割れたように破片が辺りに散っていく。
散らばりきった時、姿が現れた

この時代ではあまり見ない豪華な着物姿に白い毛並みの尻尾が九本。頭には獣の耳があり目は鋭く、髪は綺麗な白髪。

そんな女性が蝶姫の前に姿を現した

「久しいな、蝶姫」

扇子で口元を隠しながら一言放つ。蝶姫は玉座に足を組んで座り込む

「・・・既に亡くなったものだとばかり思っていた」
「妾を勝手に殺すでない」

蝶姫が衣絽羽と呼んだ女性はゆっくりと歩幅を前へ前へと進めていく

「しかし、お主随分見違えたのう」
「何がだ?私はいつも通りだ」

衣絽羽は改めて蝶姫をまじまじと見つめる。目を細めて

「妾がはじめて会った時はもっと純粋だったはずなんじゃが」

衣絽羽には黒い電流が蝶姫にまとわりついているように見えていた

「・・・そう言うお前も随分と見違えたような気がするが?」

そう言われ、目線を下に向けると「そうかもしれぬな」と小さく口にする

衣絽羽はまたゆっくりと歩を進める。
姫は衣絽羽より一段高い場所から見下ろしている。衣絽羽は姫から目を離さないようにしながらその一段を登る

そして目の前にきた。お互い向かい合っている

「お主に一つ、質問がある」

そう言うとまた扇子で口元を隠し、蝶姫を睨み付ける

「・・・何を企んでおる」

その質問に蝶は狐を見上げ、その目は睨んでいる

「“聖なる泉”を奪ったのはお主であろう?好き好んであの水を手に入れる妖なんぞ、そうそうおらんからの」

蝶姫は黙ったまま。
睨み付けるのをやめ、ずっと前を見つめている

衣絽羽は姫が腰かけている椅子に近づき横から顔を覗き込む

「人間に復讐をしようなどと考えておるなら、今すぐ止めるのじゃ。でなければお主、後悔するぞ・・・?」

蝶姫の目線は横へ流れた
一層狐を睨み付けている

その時、刀が衣絽羽の首もとに定められる
「おや?」と言い放ち、刃を向けてきた張本人を見る
それはぐっすり眠っているはずの燐姫だった
燐姫も同じく衣絽羽を睨み付けている

「お姉様に何の用?」

燐姫の声には警戒と怒りがあらわれている
姉と一緒にいる時よりも低めのトーンだ

「燐姫か。お主も見違えてしまったのう」
「・・・帰って。場合によってはここでお前を殺す」

燐姫の瞳は赤く光る。
衣絽羽は笑い「それは物騒じゃな」と放つと片目だけ閉じる。瞳は次第に黄色に輝いていく
次の瞬間、何が起こったのかその場から消えた
慌てる燐姫。横を見たり、後ろを見たり警戒している

「お主もあの頃は純粋じゃったのに、今では悪魔のようじゃ。可愛らしい顔が台無しじゃぞ?」

燐姫の横に移動しており、耳元で囁く。目は同様片目だけ開き瞳は黄色く輝いている
燐姫は衣絽羽めがけて刀を横に振るう。
衣絽羽は刃が当たる前に後ろに飛び回避する
するとまた一瞬で消える。気づくと彼女は大きな扉の前に移動していた

「今回はここらでお暇するかの。じゃあな、また来るぞ」

そう言い残してまた姿を消した

燐姫は追いかけようとするが、蝶姫に止められる

「・・・でもお姉様・・・!」

立ち上がり、燐を抱き寄せる。

「今日はもう遅い。寝室に戻ろ?」

姉にそう言われ、顔を赤めながら「うん」と頷く。

寝室に戻るとすぐさま服を脱ぎ、お互い向き合うようにして横になる

姉は妹に「なんで追い出そうとしなかったの?」と言われ、黙り込む。
そして静かに口をあける

「あの狐には勝てない」




外に出て、闇霧山に戻ってきた衣絽羽。先程まであった獣の尻尾も耳もない。
鏡汐が光りに包まれながら現れるなり『危なかったね』と告げる

「・・・あやつ、やりおる。妾の能力を憶えられるところじゃった。見抜かれたら終わりじゃ」

少し、冷や汗を掻き扇子をひろげ扇ぐ

衣絽羽は蝶姫の能力を把握しているため、能力を使う時は慎重になる

だが、彼女はそれ以外に気になることがあった。

「・・・見ない間に変わり果ててしまったな・・・。少し哀しいのう・・・」
『・・・会って話をするんでしょう?』

鏡汐にそう言われて気を取り直し、ゆっくりと頷いた

衣絽羽は扇子で扇ぐのをやめ、パタンとたたむ

「・・・行くぞ、鏡汐」


つづく.....
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THEME | GENRE 小説・文学 |
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