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第114話 夢ト現実 
おはこんにちばんにゃw

気付いたら10月に入っててΣ( ̄▽ ̄;) ってなりました。スミマセンデシタ

なかなか思いつかなくて苦戦してました・・・・w
でも、これからまだまだ物語は続いていきますので応援よろしくお願いします。




全てが灰色の世界で、シェスリナと自分そっくりの姿をした影。
両者とも見つめあっていて、その場から動かない

「自分」とそっくりな“影”は、鋭い目付きで座り込んでいるシェスリナを見つめている。
その瞳にシェスリナは怖じ気づいた。それと、同時に“影”が言った言葉の意味を理解したくなかった。

「……ちょっと待ってよ……。あなたを倒すってそれどういう意味」
「何れこの世界は闇に飲まれる。ならば、あんたは今すぐにでもここから出なあかん」

「それとあなたを倒さなきゃいけないことと、何の関係があるのよ……!」

シェスリナがそう尋ねても“影”は何も話さない。じっとシェスリナを見つめるだけだった。



*
*
*

光が差すことがない世界のお城のどこかでシェスリナが眠っている。その身は鎖で身動きが取れぬよう拘束されている。
そこに、蝶姫が静かに歩み寄る。

シェスリナの耳元で囁きかける。

『起きろ、シェスリナ』

その言葉に反応し、目を見開かせる


*
*
*

次の瞬間、灰色の世界に変化が起きる。

空に亀裂が走り、そこから黒い霧が漏れてきている

「な、何!?」
「……始まってしもた」

それは徐々に勢いを増し、絶えず溢れてくる。だが、空の亀裂は黒い霧を防ごうと耐えている。

「……何が起きてるの?」
「姫の闇に飲まれるのも時間の問題や。シェスリナ、今すぐうちと戦え」

その言葉を聞いて焦るシェスリナ。
何が起きてるのかも分からず“影”からは勝負しろと言われている。
どうしたらいいのか分からずその場に佇む。

その様子を見て“影”は、座り込んでいるシェスリナに対し回し蹴りをする。
あまりの痛さに声が出ないまま、吹き飛ばされ濡れている地面に倒れ込む。

「戦わへんと言うなら、力ずくでもその気にさせたる」

シェスリナは一瞬の出来事に反応できず、痛さに悶え苦しむ。
それでもお構いなしに、“影”はシェスリナの首もとを掴み持ち上げる。

「まだ、否定するんか」

首もとを捕まれ、さらに痛みに苦しまれて声が出ない。

「そうやって、この現実からも逃げるんか」

首もとを捕まれたまま何もせず、力なく宙に浮いているシェスリナ。
“影”は乱暴にシェスリナをそのまま投げ飛ばす。

その間も刻一刻と黒い霧は侵食しようと漏れてきている。
そんな空を悲しそうに見上げる。

シェスリナは必死に起き上がろうとしている。

「……わたし、は……。誰も……傷つけたく……な、い」

シェスリナは痛みをこらえながらそう口にする
それを聞いてシェスリナに目線を戻す。

「……“まだ”そんなこと思ってたんか。そやから、うちに攻撃もせず痛みこらえてるんか」

シェスリナはそれ以上の言葉が出てこない。“影”はそれをyesという風に捉えた。

「粋がってんじゃねぇよ……?そうやって、誰も傷つくことなく世界が動いてると思ってんのか?」

ゆっくり歩を進めてくる。

「誰も傷つけたくない。そう言ってあんたは逃げてるだけや。現実から目を背けて逃げてるだけや。あんたが誰も傷つけてない、そう思ってても相手はどう思ってるか分からん。気づかんうちに傷つけてたかもしれん。そういう考えはないんか?」

「……一人、でも。多くの人が・・・・それを、心がければ・・・・いつか……」

言い切る前にまた、腹を蹴られる。

「言葉がある限り。人が考える限り。光と闇が共存する限り、……争い事は無くならん。世界は残酷や。あんたが思ってるよりもずっと」






蝶姫は目を覚ましたシェスリナを見て微笑む。

「今、外してやろう」

手をかざすと鎖は簡単に砕け散る。
そして、力なくシェスリナが前へ倒れる。それを優しく包み込むように支える。

「しばらく休んでいるといい」


透き通った綺麗な声に、シェスリナはまた静かに目を閉じた。

怪しい笑みを浮かべる蝶姫。
だが、その笑みはすぐに掻き消える。

後ろに気配を感じ、声をかける

「またお前か。何か用でも?」

「シェスリナのことが気になっての」

後ろを振り向くと扉の前には衣絽羽が立っていた。
衣絽羽は眠っているシェスリナをじっと見つめる。

「シェスリナをどうするつもりじゃ?」

いつもと変わらないトーンで話しかけてくる。
その問に蝶姫はシェスリナを抱き抱えたまま、静かに歩み寄る。

「これは大切な駒だ。私が人間をどうしようと勝手なことだ」

「では、街中のおなごを集めているのはなんじゃ。何の理由もなく動いているとは思えんのう」

その問いかけに、姫は立ち止まる。
しばらく間を置いて静かに口を開ける。

「……私と燐の、未来のために」

暗い部屋に姫の声が響き渡る。
それだけ言うと、姫は扉を開けその場から去っていった。


つづく.....
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