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第115話  想イ人 
はははははははははは



皆さん、たいっっっっへんお待たせしましたあああああああああああ
やっと書けたあああああああああああああああああ



衣絽羽さんも、シェスリナの中に住まう“影”も
それぞれ願いがあり、大切な人がいる。

その気持ちはどちらかというと衣絽羽のほうが強いかもしれない。


今回はどちらも、これまで全く出てきていない回想(思い出)シーンが2つ。
まさかのここで初登場なのです。

“影”の想い人はシェスリナにとっても大切な人ですが。
衣絽羽にとって、大切な人は・・・・誰なのでしょう?


ここまでのお話の中で、既に登場しています。
でも、全く違う存在。衣絽羽にとっての想い人は衣絽羽しか知らない人だから




―――。
紫色の蝶がヒラヒラと舞う。
そう、あの日。始めてお主と出会った。
お主は出会った時から、妖怪なんぞ恐れてはおらず。妾にも優しく接してくれた。
はじめて友ができた瞬間じゃった


『もう、衣絽羽ったら・・・。そんなに心配しなくても大丈夫よ。どこかに行ったりしないから』
『そう言うのなら、母様にでもどこへ行くかとか言ってほしいものじゃ。心配したではないか・・・』
『ごめんごめん。でも、ここに来たかったの。木々が風に揺れる音が心地よくって』
『・・・気に入ってくれて何よりじゃ』
『衣絽羽って、可愛いね』
『な、何をいきなり・・・。そ、そんなことよりここでの生活は慣れたか?』
『うん。優しく接してくれるし。私、ここが大好きよ』
『そうか・・・。それはよかった』


妾は、お主に出会って笑うようになった。
それまで友と呼べる者もおらず。ただ、母様と静かに森の奥深くで暮らしていた。
お主が来て、3人で暮らすようになってからは楽しい毎日だった

『・・・ぁ・・・。・・・・・』
『・・・・?どうしたの?』
『・・・いや。・・・お主はまだ名を思い出せぬままか?』

そう、名がなかった。何度尋ねても「わからない」と答えるばかり。
既に、己の名など覚えていなかった

『ごめんね・・・。まだ、思い出せないの・・・』
『・・・仕方あるまい。生前の記憶は受け継がれないからな・・・。しかし、名がないと呼びにくいのう・・・』

呼びにくいままではいくら接しても、親しくなっても意味を成さん。
思い出せないのならば、いっそ。妾が名を与えればいいと考えた。

『・・・お主の名。妾が考えてみてもよいか?』
『・・・え。でも・・・・迷惑じゃない?』
『迷惑なものか。名がないとどう呼べばいいのかわからぬし・・・』
『ありがとう、衣絽羽。名前楽しみにしてるね』

お主の笑顔は、いつも眩しく。道を照らす光のように優しい光を放っていた。


もう一度。お主に会いたい。話をしたい・・・


なぜ、お主は・・・



―――『衣絽羽。大好きよ』







本部では忙しかった。
姫の出現から始まり、四神の消滅、聖なる水の封印が何者かによって解かれ、シェスリナが誘拐された。
そして今度は集団で若い女性が行方不明になっているのだった。

それは10年ほど前にも似たような集団失踪事件が起きており、今回と同様若い女性を中心に行方不明になっていた。今も誰一人として戻ってきてはいない。

シェスリナを救うための方法を見つけ出したいのにそれができないでいる。
テレリは一刻も早く助けにいきたい気持ちを押し殺しながら、今、この状況をどうするか皆で話し合っていた。

犯人は恐らく姫である可能性が一番高い。他の者が好き好んでこれだけの人数を誘拐するのは到底考えられないからだ。
何度かモニターに大きな魔力反応が出るのだが、見つけたと思うとすぐに消えてしまう。
待っていてはいつまで経っても同じことの繰り返しだと考えた皆は行動に出る。
各地に散りパトロールをしながら反応が出るまで待とうと言うのだ。しかし、効率が悪いのではないかと意見はあとをたたない

最終的に、一番反応が出ている地域に何名か派遣しパトロール。メンバーはなるべく他の地域に行き、変わったことがあれば連絡をする。ということになった。






異次元

燐は姉が戻ってくるまで、ベッドに横になって待っていた

しばらく待っていると扉が開き、姉が戻ってきた。

「……ごめんね、待った?」
「ううん。大丈夫」

扉に鍵をかけ、誰も入ってこられないようにした後すぐさま着ていた服を脱ぎ、燐の側へ行く

姉が戻ってきた瞬間、起き上がりゆっくりと寄り添う。
そのまま姉の首元へ顔をうずめたまま、押し倒す。

「……狐の匂いがする。また、あいつに会ったの……?」
「……ええ」
「……お姉様に何もしてない?」
「少し話しただけだから大丈夫よ」

燐はまた姉の胸元に顔をうずめる。まるで、母親に甘えるかのように。

姉はそんな妹が愛しいのか頭を優しく撫でている。

「……それで、計画は上手くいきそう?」

燐が問いかける。
その問いに姫は怪しい笑みを浮かべながら

「順調よ。あとはロアの帰りを待つだけ。全てが揃えば計画は実行に移せるわ」
「……まだ時間はあるからゆっくりでいいよ……。シェスリナはどうしてる?」
「違う部屋で眠ってもらってるわ。部屋からは出られないようにしてるから大丈夫よ」

それを聞いて、燐は狂ったような笑みを浮かべながら

「……面白くなってきたね……うふふ……」

楽しそうな妹を見て、姉は嬉しそうだった。







精神世界

シェスリナと“影”の戦いは続いていた。
“影”は容赦なくシェスリナに対して攻撃を続ける。
それでもシェスリナは、自分の考えを貫き通そうと“影”に攻撃を繰り出そうとはしない。
その身体は既にボロボロになっていた。

「いつまでそうしてるつもりや?」
「……うるさい……」

「そのまんまうちの攻撃食らい続けてたら、あんた、死ぬで……?」

言い終わる瞬間に“影”は後ろに回り込み蹴りを背中に打ち込む
その反動でシェスリナは前へ吹き飛ばされる

シリンダーに結晶を装填した後、下に向け風を放出させた。

「ダメージ軽減か。いつまでもそれができると思わなや」

今度は手から黒く光る玉を作りそれを投げつける。
シェスリナはあまりの速さに避けきれなかった

“影”はシェスリナが這い出てくるのを待っていた。
煙が次第に晴れ、そこに倒れ伏せているシェスリナの姿があった

痛みを堪えながらボロボロな身体を必死に起こそうとしている

「死んでもろたら困る。そうでなきゃあかん」

シェスリナの目だけは“影”を睨み付けている



**

人は、世界は脆い。
ほんの些細なことで、傷ついてしまう。
どうして人は欲に走るのだろう。
どうして人は誰かを傷付けずにはいられないのだろう
どうして人は


自分と違う存在を否定する?

**


「あんたとは……戦いたくない……!!」

シェスリナは必死に体を起こしながらそう叫ぶ。その声には自分にとって覆らせたくない強固な想いが込められていた。
それを聞いて、“影”は深くため息をつく。

「……気持ちはよう分かる。でもな、それはただの言い訳や」

「うちはあんたの一部でもあるから、気持ちは分かっとるつもりや。せやけど……、それはうちのことを否定してるってことなんやで?いつになったらそれに気付いてくれるんや」
 

シェスリナは、“影”が言った言葉に聞き覚えがあった。
だが、なんだったのかを思い出すことができない。
“影”はシェスリナを見下ろしながら、悲しそうな目でそう言っているのに。


「・・・あなたのことまで否定したつもりもないし・・・、覚えもないわ・・・・」
「あんたの中では・・・な」


シェスリナは体を起こし切り、改めて“影”と向かい合う。


「・・・・否定なんて、してないわ!」

「なら、向かってきい。向かってこやへんのなら、あんたの仲間全員。うちがぶっ潰してやってもええんやで?」

“影”の言葉にシェスリナは素早く反応し、突撃する。
それを見て、”影”は嬉しそうに

「そうや。それで、ええんや」





*
*
*

―――『お願い。シェスリナを・・・救って』



分かっている。それが、最期まで娘を守り抜いたお前の願いなら。
オレができるかぎり、叶えてやる。


最期まで、未来を変えようと模索していたお前だからこそ・・・




「シェスリナ。あんたの力、全部うちに見せてみい!」


つづく......
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