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第118話 黒白ノ結晶石 
タイトルは黒白と書いて 「こくびゃく」 と読むんだって。調べてから知ったのでちょっと驚き(;・ω・)
白黒は「しろくろ」。そのままだね-w-


姫の企み、捕らわれたシェスリナ。そして、謎の黒い女性。

問題は次々と増えていくばかり。だが、黒い女性が手渡した結晶石はもしかしたら希望の光かもしれない。




その頃のシェスリナは、暗い部屋の中。
電気もつけず、その場に座り込んでいた

その瞳には輝きがなく、闇を見ているような冷たい瞳だった


ずっと、その状態のまま。動こうともしない。


しかし突然、シェスリナは顔を上げ、いきなり暴れ始める。
目を見開き、手で床に落ちていた鏡を割り、足で床を蹴飛ばす。
唸り声をあげ、暴行はさらに激しさを増す


シェスリナの手足には、拘束具がつけられておりその場から動くのも精一杯な状態だった
それは時折、暴れだすシェスリナを抑え込むためのもの。

今のシェスリナは抑え込まなければ、部屋が壊れるどころか城全体が崩壊しかねないほどの魔力を持つ。
彼女につけられている拘束具はその魔力を極限まで下げるものなのだ。
それほど、今の彼女は危険である・・・


*
*
*


「・・・まったく。なんで俺がこんなところまで監視しなきゃならねぇんだ」

アビスは部屋で横になりながら、めんどくさそうにそんなことを口にする
ため息をついていると、エコーが横になっているアビスの側へ来て椅子に座る

「でも、蝶様の命令なんでしょ?」
「・・・・・・人形と化した“人間”様を監視しなきゃいけねぇのはちょっとな。だが、ちよの命令だ。文句はいえねェ」
「蝶様も何か考えあってのことだと思う。じゃなきゃアビスに監視しろだなんて言わないよ」

アビスはため息をついた。

「それもそうかもな・・・」





その頃、蝶と燐はまだ黒い水の側にいた


燐は顔を赤めながら、姉をみている。
その表情は恍惚に満ちている

姉は、黒い水に浸かりながら人間の女性の血を啜っている。
先ほど、現世に送り込んだあの少女だ。
少女はもう、動かない。涙を流し息絶えている

少女の血を飲み干した姫は、そっと黒い水の水底に沈めた

「これはいい・・・。力が溢れてくる」
「こっちの実験は成功?」
「ああ、憎悪を極限まで引き出した人間の血は最高だわ」

姫は立ち上がり、燐の場所まで戻る。
そして少しだけ残っている少女の血を燐に飲ませる。

「・・・たしかに美味しいけど、お姉様の血のほうがもっと美味しいわ」
「フフ、燐は本当に可愛いんだから」


実験は成功だ。憎悪を限界まで引き出した女子(おなご)の血はどれほどのものなのか試しただけだが、十分だ
だが何度も現世に送り込むことはできん

しばらくはあの子の血で我慢するとしよう


・・・だが、やはりこれほどの力。体はまだ慣れてはくれないか・・・


「燐、寝室に行きましょ。少し、横になりたいわ」
「私も一緒に寝るわ。お姉様無理しないで」










「このクリスタルどうしたの・・・?」
「ある女性が、手渡してきたんですが・・・誰かは分かりません」

テレリが黒い女性に手渡されたという白と黒が混じり合ったクリスタル。
学園長はそれを見て、戸惑っていた。

「これは・・・あの人のじゃないかしら。神楽ちゃんはどう思う?」
「私も全くの同意見です。まさか・・・・いえそんなことは・・・」

学園長とその秘書は驚き、そして戸惑っている
その様子にルインティアは疑問を投げかける

「“あの人”・・・・とは、一体誰のことなんです?」

秘書は何も言えない。いや、言ってはいけないと考えているように見える
だが、学園長は

「その前に、もう一度聞くわ。これを渡してきたという女の人は真っ黒な女性だったのね?」
「はい。私たちのことを知ってるような口ぶりでしたが、こちらには誰一人として知っている人は・・・・」

それを聞いて、学園長は戸惑いが疑問へと変わっていく

「・・・・このクリスタルはあの人の物なのに、なぜその人が持っているの?分からないわ・・・」
「だから、“あの人”って誰のことなんだ?」

クルセィが口を出す。何も説明してもらえず、学園長らは考え込むばかり。
やっと学園長は謝りながら、“あの人”のことを口にした


「・・・・美輝 樹里(じゅり)。美輝さんのお母様よ」

「・・・・シェスリナさんの・・・?」
「リナさんの母親なんて、初耳ですよ?」
「・・・・別に美輝さん自身、隠していたわけではないわ。ただ・・・」

そこまで言うと、口ごもり話を元に戻す

「彼女は有名な預言者だったの。彼女が口にする未来の出来事は必ず当たると言われるほどの、ね」
「3年ほど前に、お亡くなりになりました」

それを聞いて、学園長が途中で話をやめた理由を理解した一同。
そして皆、なぜ「sheth部」というものを作ったのか、彼女の真意を理解したのだった

「このクリスタルは、樹里さんが学園のためにと創ってくださった魔力の結晶なの。邪悪なるものを拒み、善あるものを受け入れる力を持つ」
「それってすごいんじゃ!?」
「でも、そんな永遠に持つものではないわ。約1時間が限度ってところね。あの人自身、そこまで魔力が強かったわけじゃない」
「使い方によれば、一種の結界にもなります。もしかすると、異世界とこの現世を繋ぐことができるかもしれません」


それを聞いて、テレリが飛びつくようにシェスリナを助けることができるか問うと可能だという。
可能だと分かったsheth部一同、喜び早速助けに行こうと準備を開始する

こればかりはどんなに止めても言うことを聞かないだろうと察した学園長は、クリスタルを使って結界を作ることを決めたのだ


「・・・しかし、一体だれがこれを・・・?」
「分からない、でもきっと樹里さんと深い関わりがある人物だと思うわ。今回ばかりはその人に感謝しないとね」




*
*
*


黒い女性は学園本部の屋根の上で立っていた
その瞳には、美津四町の景色が映っている

すると、光を放ちながら、鏡汐が現れる


「・・・よかったの?あの“石”渡して」
「良い。あれがなくとも、何も困ることはない。あれが必要な者に与えただけのこと。それに、もう妾には必要のないものだ」


鏡汐は話を聞きながら、鏡にシェスリナを映す

「浸食が進んでる。・・・時間がないよ。どうするの?」
「・・・・あの子達を信じるだけよ」

そう言うと、2人は屋根の上から消えていった

つづく.....
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THEME | GENRE 小説・文学 |
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