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~第18章~ 『魔界の最後』 
こんばんわ
1日に2つアップ!

今回でエリン崩壊妄想小説は終わり!
でも、まだまだ続くわよ!!

リリボンが姫設定ははずれません。次の話でもどっちにしろ姫だから・w・(←

18章で完結かぁ~w
長かったようで、短かったような・・・・w

そろそろ本編進める!
っていってから2章しか経ってない件。ま、いっか。終わったやけじゃねぇしw

では、本文へ。今回でアイリスと私の関係が明らかになります~。




すべてが終わった。私の孤独な戦いも・・・・・。
リーチェとアレンは寄り添いながら、眠っている。彼女たちはキホールに作り出されたかわいそうな生命体。
魔神が消えれば、彼女たちの命も終わる。人間になりたがっていた、幼い子供たち。
やっと、生まれ変わることができる。おやすみなさい、2人の未来に幸あれ・・・・。

リリボン「・・・・はぁ・・・・はぁ・・・・。」
アイリス「リリ・・・・。もう、終わったのよ。あなたは自由だわ・・・・。」
リリボン「・・・・アイ・・・・リス・・・・はぁ・・・・・はぁ・・・・。」

守りたくて守りたくて、あなたをそっと見守り続けて・・・・。
私の妹・・・・。ずっと、お姉ちゃんがついてるわ・・・・。ずっと・・・・

ルインティア「・・・・アイリスさん。あなたは、リリさんの何ですか・・・・?」

ルインくんが私に質問してくる。私はリリの・・・・姉であり、守護者・・・・。
複雑な過去・・・・。もう、千年も前の話・・・・。




アイリス回想   クリスタルタウン(水晶の都)
『黒いバラ』・・・・。これは、アイリスがまだ人間を、他人を信じられなかった頃のお話。

私はいくつもの人々の恨みを買い、殺していく殺人鬼だった。血が飛び交っても何も感じずただただ・・・、この世界が憎く、誰も信じられない、孤独という悲しみの中。
人なんてもろく、弱い生き物で・・・・。私はいつしか『黒いバラの殺人鬼』と呼ばれるようになっていた・・・・。

アイリス「・・・・子供か。ふん、関係ない。」

子供でも大人でも関係なくわたしはナイフを刺していく。そう、私はエリンに来る前、何万人という人を殺していた。
だから人殺しと言われることにも慣れていた。

でも、そんなある日のこと。私は火の海の中、生き逃れた一人の少女と出会う。

これが、私の人生を大きく動かすきっかけになる。

死にかけた一人の幼い少女。私はそれも関係なく、ナイフを振り下ろそうとする。けれど・・・・・
手が動かなかった。まるで、子供のころの私のように、孤独で泣いているあの時のように感じたからだ。初めて、殺せなかった。
正気がない瞳で私を見つめる。今にでも消えてしまいそうな小さな命。私は訳も分からず、その子を宿へと連れて帰った。



パチパチ  暖炉の焚火がパチパチ音を立てる。その中で少女は私の膝でぐっすり眠っているのだ。とてもきれいな顔をして・・・・・

アイリス「・・・・・なんで、こんな死にかけた女の子を・・・・助けたんだろう・・・・。」

分からなかった。なぜ助けたのかが分からなかった。でも、何か私の胸を突き動かすような・・・・・そんなものを感じたのだ。

少女「・・・・ん・・・・ふみゃ・・・・・」
アイリス「・・・・・目が覚めた・・・・・?」
少女「・・・・・お姉・・・・・ちゃん・・・・」
アイリス「私はあなたの姉じゃない。私に殺されなかっただけでもありがたく・・・・・」

そう言いかけた時、少女が私の頬にキスをした。なんで私にそんなことを・・・・・。
私は殺人鬼。誰からも愛されたこともないのに・・・・。私に愛なんてものはいらないのに・・・・・。

アイリス「こ、こら・・・・。離れなさい・・・・・ちょ・・・・・」
少女「お姉ちゃん・・・・・。ふみゃぁ・・・・・♪」

少女は私のことを知らないまま、私の頬を頬ずりする。なんだか・・・・・とても優しい気持ちになっていく・・・・。不思議な気持ちだった・・・。

アイリス「・・・・お嬢ちゃん。名前は・・・・?」
少女「名前・・・・・?」
アイリス「あなたの名前。教えて。」
少女「・・・・・わかんない・・・・・。名前って・・・・・何・・・・?」

この子は親がいなかったのだろうか。名前がわからないという。ううん、きっと名前なんて最初からなかったのだろう。
悲しい瞳をしている。名前を呼ばれたことがないこの子は・・・・・私と同じ悲しみを持っている・・・・・そんな気がした。

アイリス「・・・・・じゃあ、私がつけてあげる。あなたの名前は・・・・」
少女「・・・・・。」

少女はうれしそうな瞳で私を見つめている。なんてかわいらしい子なんだ・・・・・。そして、私がつけた名前は・・・・

アイリス「リリボン。リリボン・クレセンティア。あなたにはなんだか月のように穏やかなところがあるから・・・・クレセンティア。」
リリボン「・・・・・リリボン・・・・?私の・・・・・名前・・・・・?嬉しい・・・・・・♪」

初めて名前をもらって嬉しいのだろう。この子には孤独の中の闇を月の光で照らしてほしい・・・・そう思って月の意味をあらわす「クレセンティア」と名付けた。


これが私の心を優しくしてくれた、リリボンとの出逢い。
そして、その日から私たちは一緒に暮らすことになる。殺人鬼という名を捨て、アイリス・ローツェと名乗り、幸せな日々を送っていた。

リリボン「お姉ちゃん。私ね、お姉ちゃんの役に立ちたいんだっ。」
アイリス「ふふ。ありがと、リリ。あなたは本当に優しい子ね。」
リリボン「お姉ちゃんが好きだから~☆」
アイリス「ずっと一緒よ。何があっても・・・・・ね?」
リリボン「うん!」

かわいいこの子と一緒に出掛けたり、お花畑にいったり、薬草を取りにいったり・・・・・。昔、殺人鬼だった私とは思えないほどに、大きく変わっていた。
リリにどれほど感謝すべきだろう。私の人生を動かした一人の少女に・・・・・心からありがとうと伝えたい。

でも、長い人生の中。熱を出してしまうことだってあった。私は付きっきりで看病した。

リリボン「・・・・お姉ちゃん。ごめんね、心配かけて・・・・。」
アイリス「いいのよ。今はゆっくり休んで、早く風邪を治してね。私がついてるわ。」

かわいいリリを守ってあげたい。いつしか私は大切な人ができ、守ってあげたいと思うようになっていた。私のたった一人の妹・・・・・。
血は繋がっていないけど、あなたは私にとって、大事な大事な妹。ずっと一緒にいてあげたい・・・・・そう思っていたのに・・・・・。

幸せは長くは続かなかった。あの日、あの時、私は無力だった・・・・・。

リリが薬草を取りに行くといって、もう1時間経つ。なかなか帰ってこないのだ。どうしたのだろうと思った時、こげたような匂いが漂い始めた。
外に出るとそこは・・・・・あの時のように・・・・・街全体が、火の海になっていた。

アイリス「リリは・・・・・?リリはどこ・・・・!?」

私は一生懸命にリリを探し回る。その時、人影が見えた。歌声が聞こえてくる。リリの声だった・・・・・。


~♪ラララ~、火が灯る、誰も逃がさない・・・・・。かごめかごめ・・・・・、あなたの闇はどのくらい?♪~


笑いながら歌う。リリのところに近寄って、強く抱きしめた。

アイリス「リリ・・・・!何してるの。なんで・・・・あなたが・・・・・人を!!!」
リリボン「お姉・・・・ちゃん。見て・・・、もう、お姉ちゃんが嫌いなものは・・・・私が・・・・壊したよ・・・・・。これで、幸せに、なれる・・・・。」
アイリス「バカ!なんで・・・・、あなたには人を・・・・殺してほしくなかった!私みたいに・・・・なってほしくなかった・・・・。」
リリボン「お姉・・・・ちゃん・・・・・。」

リリは何かに操られたみたいに私の頬をなでた。あの輝いていたきれいな瞳は真っ黒な闇が渦巻いている瞳に変わってしまっていた。
リリは誰かに操られている。でなければ、こんな・・・・残酷な事を、この子がするはずがない。リリはとても心優しい・・・・かわいい子だから・・・・・。


リリが私を抱きしめようとした時、銃声が聞こえ、気づけばリリの背中から血が流れていた。わたしにもたれかかり、正気を取り戻したリリは私に何度も謝るのだった。

リリボン「・・・・・ごめん・・・・なさい・・・・・ごめ・・・・ん・・・・なさ・・・・・い・・・・ご、め・・・・・ん・・・・なさ、い・・・・・」
アイリス「リリ、しっかりして!リリ、リリ!!!」

泣きながら謝るリリを見て、私も泣き出す。すると、私の背中に・・・・何か違和感があった。銃声が聞こえて、弾が背中に・・・・命中していた。

アイリス「・・・・わ、私まで・・・・・。リリ・・・・・、何があっても・・・・ずっと・・・・一緒よ。ずっと・・・・・。」
リリボン「お姉ちゃん・・・・・。ごめんなさい・・・・・・。私が・・・・悪いの・・・・私が・・・・。」
アイリス「大丈夫・・・・。死ぬ時も・・・・一緒に・・・・・、私が・・・・守って、あげ・・・・・」

目の前が真っ暗になり、私たちは抱き合ったまま息を途絶えた。死んだのだ・・・・・、私たちは・・・・一緒に・・・・・。




暗転



闇の中で漂う私たち。リリを抱きしめたまま、私は泣いている・・・・。なんでこんなことになってしまったのだろうと・・・・・。どうして・・・・・。

『あなたたちは生まれ変わるのです。大丈夫、まだ、希望はあります。』

声が聞こえてくる。誰の声・・・・?生まれ変わる・・・・?

生まれ変われるのなら・・・・もう一度・・・・この子と一緒に・・・・・。




ソウルストリーム

アイリス「・・・・ん・・・・・ここは・・・・・。」
ナオ「目が覚めましたか?アイリスさん。」

ここはどこ?真っ白な世界。上空にはフクロウが飛び交っている。見たこともない世界。
私は・・・・リリと一緒に・・・・死んで・・・・・。

アイリス「あなたは・・・・?リリはどこに・・・・。」
ナオ「・・・・やはり、覚えているのですね。以前の世界のことを。大丈夫です、リリボンさんなら大丈夫です。」

話しかけてくる女性。黒い服を着て、この真っ白な世界に佇んでいる。

私は起き上がり、もう一度この世界を見渡す。何もない、私と黒い服をきた女性がここにいるだけ。

ナオ「ここはソウルストリーム。私はナオ=マリオッタ=ブラデイリ。あなたをエリンへ導く者。」
アイリス「エリン・・・・?ここはクリスタルタウンでは・・・・ない・・・・?」
ナオ「あなたは生まれ変わったのです。すべてが初心に戻り、エリンへ旅立ち、たくさんの人々と出会うことになります。」
アイリス「リリはどこに?私はあの子の傍にいたいんです!」
ナオ「リリボンさんはあなたのことも、以前いた世界のことも・・・全て忘れてしまっています。あなたが目覚める前に私がエリンへ送りました。」
アイリス「・・・・リリ。あの子に逢いたい・・・・。守ってあげたい・・・・。」
ナオ「大丈夫です。エリンに旅立ち、女神モリアン様があなたを加護してくれるはずです。」

そういうと彼女は私をエリンへ送る。リリはこのエリンという世界にいるのだろうか。早く逢いたい。触れたい。私のことがわからなくても、あの子の傍にいたい。

千年の刻(とき)へ経て、生まれ変わった私たち。やっと逢えたと思ったのに、魔神によって運命の歯車が壊れ始める。
身分は違うけど、いつかあなたとここを出て、一緒に旅をしたいと思っている。様々な場所へ行って、あなたに世界の広大さを知ってもらいたい。


私の妹。身分は違うけれど、ずっとあなたの姉よ。ずっと私たちは・・・・姉妹よ、リリ・・・・・。



現実 魔界

アイリス「リリ・・・・・。守ってあげるから・・・・・、私が・・・・・」
リリボン「・・・・お姉・・・・ちゃん・・・・?」

一人で泣きながら呟いていた。リリ、あなたのこと・・・・救ってあげたい。もう苦しまないで、私が助ける・・・・だから・・・・・。

ポツン  私の目蓋から1滴の涙が流れ出す。膝に落ち、リリの顔に落ちていく。私の後悔の涙。

リリボン「お姉ちゃん、泣かないで・・・・。お願い、私なら大丈夫だから・・・・、アイリス・・・お姉ちゃん・・・・。」
アイリス「私が、分かるの・・・?やっと・・・・思い出してくれたのね・・・・。」
リリボン「思い出したよ、お姉ちゃんのこともあの時何があったのかも・・・・全部、思い出したよ。だから泣かないで。」

わたしの頬に手を当てる。嬉しい、こんなにも涙が出たのは・・・・生まれて初めて・・・・・。

リリボン「ごめんなさい・・・・、私が悪いの。私があの時、自分を抑えられていたら、どんなによかったのか・・・・。」
アイリス「もういい・・・・、もう、いいの・・・・。あなたは姫にならなくても・・・いいの・・・・。」

助けに来たリリの仲間たちは何が何だかよくわからないという表情をしている。無理もない・・・・。私は今まで隠してきたから、時が来るまでずっと・・・・。

ルインティア「・・・・アイリス・ローツェ。あなたには妹がいたのですね・・・?リリさんのために魔族になったのですね?」
シェスリナ「どういうことだにゃ!?りりぽんは一人っ子って聞いたにょに!?」
クルセィ「きっと忘れていたんだろ。何も思い出せないまま今までずっとがんばってきたんだ。そうに違いない。」
テレリ「・・・・悲しいですね。姉と妹が離れ離れになり、この魔界で再び会うということ・・・・。」
アイリス「分かってもらえなくてもいい・・・・。私は、この子を救うためだけに、人間を捨てた・・・・。傍にいられる方法がこれしかなかったから・・・・。」
リリボン「なんで・・・・大好きだった、お姉ちゃんのこと・・・・忘れてたんだろ・・・・。」

ルーフォス「・・・キホールが消したのだ。そなたを魔界の姫にしようと・・・・最初から計画されていたのだ。」

・・・じゃあ、あの銃声はキホールの配下が・・・・。私たちをエリンに送るための、仕掛けだったの・・・・?
あの時私が一緒に薬草を取りに行っていれば、こんなことにはならなかった・・・・。
リリ、ごめんね・・・・。未熟な姉を、許して・・・・。

リリボン「お姉ちゃん・・・・。ありがと・・・、見つけてくれて・・・・。」
アイリス「・・・妹のためなら・・・・、なんだってする・・・・。あなたは私の宝物よ、リリ・・・・。」

リリをずっと抱きしめていたい。ずっとこうしてたい・・・・。

プラシナ「・・・・リリのこと、ずっと抱きしめてるけどあなた、誰?」

プラシナちゃんが私を見つめている。彼女もリリのこと好きだったね。
独り占めしてるわけじゃないけど、あまりに嬉しいから・・・・。

アイリス「・・・リリの姉よ。プラシナちゃんもこっちにいらっしゃい。」
シェスリナ「ちょっと待って。りりぽんを抱きしめるのはエリンに帰ってからよ。
      さ、みんなで帰りましょ。魔界とはおさらばよ。         」

3年続いた戦いは今、終わった。
私はリリを抱きながら、この城をじっと見つめていた。もう、これで終わりになったんだと、改めて感じた。
けれど・・・・、私には心配ごとがあった。


その心配ごとが、現実になってしまうとも知らずに・・・・・。

エリン崩壊は逃れた。だが、魔神が消え、平和になったエリンにまた一つ、大きな陰が動きだしていた・・・・。
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